• S&S社は、アメリカの老舗パーツメーカーであり、ハイパフォーマンスなコンプリートエンジンを製造するメーカーとしても認知されている。S&S製エヴォリューションエンジンは、信頼性の高さと独自のエンジンフィーリングが特徴。1カム/ロングストローククランクなどの、初期ハーレーダビッドソンエンジンのフィーリングを引き継ぎながらも、アルミ素材を使用し、耐久性と信頼性を両立させた、ロングランも可能とするバランスの取れたエンジン。
  • キャブレターは、ハーレーダビッドソン用カスタムキャブレターとして定評のある強制開閉式ミクニHSRキャブレターを採用。スロットル開度、エンジン温度、エンジン回転数、吸気負圧、クランク位相、ギヤポジション、排気ガス中の残存酸素濃度などのデータをリアルタイムで収集し、専用のECMにより点火時期と空燃比をコントロールすることで、キャブレターならではのフィーリングを色濃く残しながら、現代の排ガス基準値をクリアさせている。
  • Type9専用設計となるドラゴンネックフレームは鋼管を用いた独自のデザインを採用。 リジッドフレームが乗り味の追求にそれ自体のしなりを積極的に利用するのに対し、サスペンションを装備する場合、フレームの過度なしなりはサスペンション構成部品のマウント位置などに変化が生じ、設計で想定した作動性が得られなくなる。 無論それは車体後部のみが対象となるのではなく、車両全体の剛性バランスを探りながらの作り込みが必要となり、各部パイプサイズの吟味にはじまり、新しいネック部に至るまで全ての部分でサスペンション用の設計を施した。
  • かつて四輪フォーミュラマシンの開発を行っていたエンジニアが、そのノウハウをフィードバックして生み出されたのが、このマルチアームサスペンション。一般的なスイングアーム式は、ホイールトラベルの軌道がアームピボットを中心とした円周上にある。このシステムではピボットを複数に分離することにより、ホイールの動きは非円軌道となる。これにより最適なプログレッシブ効果が得られ、限られたホイールトラベルの中で初期作動のスムーズさと、高負荷時のトラクション性能を両立させる要点となる。しかし、それを理論どおりに機能させるには3次元のあらゆる方向からくる負荷への対応が必要であった。PLOTの技術力と意地を集結させ、膨大な開発時間を費やし、車体のねじれ剛性をも確保する事で実現させたのが、Type9のサスペンション機構だ。
  • ブレンボ製ブレーキ
  • スフェリカルベアリング
  • 真鍮製フリクションカラー
  • 一見してラフな精度でも許されそうに感じられるスプリンガーフォークだが、その実、精度を追求するほどにコーナリング時の接地感やブレーキングの安定性などが大きく向上する。剛性と耐久性も然り。組み合わせる車両の重量、ディメンション、エンジン出力など各部スペックにジャストフィットな設計がなされ、構成部品もF1トップチームが用いる”Minebea”製ベアリングを採用するなど、品質の追求に余念がない。
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